ゴールはマネジメント型店長となること


先だってクライアント先の店長6名と、
店長候補4名の方を集めてのミニセミナーを開催しました。

テーマは、マネジメント型店長になる!です。

さてここで、質問です。
店長には2種類のタイプがあります。
ご存知でしょうか?

この2種類の店長タイプを理解していないと、
現場は大変なことになるばかりか、
売り上げは減少しクレームは多発し、
離職率は上がってしまいます。

十分な理解と認識が必要です。
この違いを理解し店長を育成してあげないと、
本人も辛くなりますし、
望む成果も引き寄せられません。

2種類の店長タイプとは、
オペレーション型店長と、
マネジメント型店長の、2種類です。


簡単にご説明すると、
オペレーション型店長とは、
スタッフの中で一番働く店長です。
常に、誰よりも動いている店長です。

この店長一人いれば、店は十分に回せられます。
でも、問題があります。


この店長がいない日は、店が回りません。

アルバイトも成長しなく、離職率も高いです。
常にアルバイトを募集していて、間接人件費が高いです。
店長の好みのお客様ばかりが増えてきます。
新規客の獲得がままなりません。

そうです、オペレーション型店長とは、
自らが動いて作業を行い、
スタッフのことを育成できず、
自分がやった方が早く、
精度が高いと信じている店長の事です。

この店長の元では、スタッフが成長することは稀です。
たまたま能力があった、経験者であった、店長と気があったなど、
出会い頭を期待するしかありません。

このタイプの店長は、アルバイトさんを信用していません。
アルバイトさんの能力を伸ばすことよりも、
自分自身のパフォーマンスに酔っています。
最も悲惨なケースは、アルバイトさんと競い合ってしまいます。

自分の方が仕事が出来る、アルバイトは能力が低いと、
アピールしてしまいます。

これは悲惨な結果を産みます。
退職したアルバイトさんを批判して、
育成出来なかった自分自身を顧みることはなく、
同じ現象を繰り返し、挙句にはチームは崩壊し、
離客が始まり、売り上げは徐々に減少していきます。

売り上げが減少すると、人件費をカットするので、
益々この店長が張り切ることになり、
アルバイトを頼ることが無くなり、
その結果、いつかこの店長は疲弊してしまい、
自らステージを降りてしまいます。


会社批判をするか、退職するか、
モチベーションが無くなるか、
燃え尽き症候群のようになります。

自らが招いた結果とは考えず、
常に何かを、誰かを責めるようになります。

アルバイトは使えない、馬鹿ばっかりだ、
会社は無理なノルマばかりを押し付ける、
社長はわかってくれない、と、
批判者・被害者になってしまいます。

本人ばかりか誰にとっても不幸な結果となってしまいます。

オペレーション型店長は、
店長になりたての方に特に多くみられる傾向です。

育成の仕組みが出来上がっていないと、
このオペレーション型店長のままとなってしまいます。

でも、この店長さんは本当によく頑張るんです!
ですから、問題が見えなくなってしまいます。
そこがまた大きな問題を含んでいます。

お店は回っているし、会社側の彼に対する安心感は高いですし、
結果も常に出してくれていますから、問題は一瞬見えません。

しかし、そこに大きな問題があります。

見えなくなっている分、更に根は深くなっています。




一方、マネジメント型店長は、スタッフを活用します。
自分が動くことはなるべく控えて、
全体を俯瞰しコントロールすることに意識を集中しています。

店舗オペレーションの穴を見つけて、埋めに行きます。
スタッフに仕事を教えて、仕事を与えて成長を後押しします。

チームで闘うことを理解していますし、
チームメンバーを活用しているので、
自分の時間を確保することが出来、
その分お客様に向き合えます。
その結果、お客様を逃がしません、
新規客も獲得出来ます。

マネジメント型店長の共通する特徴として、
店舗の数値に強い傾向があります。

今どの分野の数値がどうなっているのか、
その原因も対処方法も理解しています。

その数値の意味を理解しています。

マネジメント型店長は、
経営者の代理として店舗に立っています。

経営者と理念の共有も出来ている場合が多いです。
店舗運営と管理を任せるには理想的な店長です。


あなたもこのような店長が理想と思います。

このよう店長が素晴らしいのはわかるが、
では、どのように育成すれば良いのでしょうか?


一番の問題は育成システムの欠如です。
結果として、オペレーション型店長とマネジメント型店長に、
分かれているだけであって、
問題の本質は育成システムの欠如です。


先日、経験したことですが、
あるナショナルチェーンのファミリーレストランに伺いました。

ブレーンの方との打ち合わせで、
山手線のある駅前ビルの2階にあるお店に行きました。

駅前のロータリーに面しているお店で、
同様のナショナルチェーンのファミリーレストランが、
向かい合わせで2店舗ある、
そのような立地の駅です。
ライバル店が目と鼻の先にあるわけです。

最初にA店に行ったところウエィティングが発生しており、
入店を断念し、そこで、向かい側のビルにある、
目の前のB店に行きました。

80%程度の満卓率でしたが、ウエィティングはかかっておらず、
数卓空いている状態でした。

最初のA店で対応に出てくれたスタッフは、
パートの30代の女性で、対応に問題は無く、
スムーズな対応をしてくれました。
シッカリと訓練されているなという印象でした。

次に、入店できたB店は、
入店してもスタッフが応対に出てくるまで、
なんと、3分ほどかかりました。

応対してくれたアルバイトさんは、
20代のフリーターさんと思います。

空いている席が数卓あり、
私たちは充分に待たされているにも関わらず、
「少々お待ちください」と。


そこから更に5分ほど経ってから、
店長が応対に来てくれ、席に通されました。

なぜこのようなオペレーションになったのかと言うと、
最初に応対に出たアルバイトさんが店長に報告に行き、
店長は自分が案内するからと伝え、
アルバイトさんには、
先に商品を提供することの指示をし、
自らも商品提供を優先し動き回り、
手の空いてる男性のスタッフを活用することなく、
兎に角バタバタしておりました。

店長自らの手が空いたのが、
5分後だったということでした。

その一連の状況を観察しておりましたが、
最初に対応してくれた女性は、無表情で作業のみを行い、
手の空いている男性スタッフは、無関心を装っていました。

この店の店長は、典型的なオペレーション型店長でした。

自分が頑張らなければならないと感じているようです。
アルバイトは非協力的で、
決して戦力にはならないと考えているようでした。

店内もなんとなく管理されていなく、
バッシングの終わっていないテーブルが4卓、
追加のオーダーをお願いしているテーブルが2卓ありましたが、
店長は我々をアテンドしているので、追加注文は取れません。


アルバイトの2人は店長が行くでしょ! 
そんな雰囲気でした。

悲しくなりました。


ナショナルチェーンのファミリーレストランでさせ、
この状況です。

あらゆるシステムが完成しているであろう、
ナショナルチェーンが、この有様です。

スタッフを意図的に戦力化しなければ、
お店は必ず衰退します。

立地に依存する業態のままですと、
出店計画は進まなくなります。

本気で店長を育成する効果的なシステムを開発しなければ、
これからの飲食業は成長できなくなるばかりか、
衰退してしまいます。

由々しき問題です。

労働力不足問題は、
もうすでに30年ほど経過しています。
一向に改善されていません。

夢の見れない業界になってしまいました。

手遅れになる前に、
本気で育成システムを構築しませんか!

ゴールを明確に設定し、時間をかけて店長を育成し、
店長候補を育成し、安定的に成長戦略を実現させませんか。


まだまだ、出店エリアはあります。
沢山のお客様が、あなたの業態の出店を心待ちにしております。

次回から、店長育成システムに関しての記事を描きます。
聞いたことの無いノウハウも沢山あります。

心理学をベースにした育成システムです。
このシステムを開発して既に8年ほど経過しています。



効果は実証されています。
スタッフ育成トレーニングにも導入している、
心理学をベースとしたシステムです。

マネジメント型店長を育成できるシステムをご紹介するので、
参考にしていただけると幸いです。




確実な価値と、豊かな成果のために
2018年10月29日(月) No.282 (人財関連)

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