生ビール1杯の威力!


先日クライアント先で、
店長を対象とした勉強会を開催しておりました。

彼らにお伝えした多くの中で、
生ビール1杯の威力のすごさを知ってください、
と言うお話しをさせていただきました。

店舗を任さられている店長は日々、
売上を上げることを考えていると思いますが、
実は具体的に売り上げを、
獲得していく方法を熟知している店長さんは、
残念ながら少ないのが現状です。

どうしても店舗のオペレーションにばかり注意が向かい、
目の前のお客様の客単価を上げることに、
注意が向かわない店長が多い気がします。


それはなぜか?

セールスに対する正しい認識をお持ちではないからです。

先日の勉強会でも、おすすめをすることに、
強い抵抗がある店長がおりました。

自分ではおすすめに抵抗があるので、
アルバイトの女性スタッフにおすすめを指示して、
本人は何か他の作業をする、そんな状況でした。

実は、お願いをされたアルバイトのスタッフさんは、
先日おすすめのやり方をじっくりと、
お伝えしたスタッフさんでした。


おすすめをお願いされたこのアルバイトさんは、
意気揚々としておすすめをして、
高い確率で何かのオーダーを取ってきます。

おすすめのやり方を具体的に伝授した成果が出ており、
彼女のオーダー受注率は60%を超えてると思います。

なぜ、彼女はセールスが得意なのか。
なぜ、店長はセールスが不得手なのか。



明確な理由があります。

彼女はセールスすることが楽しくて、
店長はセールスすることが苦痛だからです。

ここに、セールスに対する認識の違いから、
行動も結果も違ってきます。


違いを生む違いがこれです。



この店舗でおすすめトレーニングを実施したのは、
私ではなく、サービスクオリティの担当者です。

この会社にはサービスクオリティ向上委員会なる組織を作り、
各店舗でサービスの質を高める活動をするシステムを構築しました。

サービスクオリティを管理・チェックする委員長を選任し、
その委員長の彼におすすめのトレーニングを行ってもらい、
他にも副店長にあたるポジションの方々にも、
私が直接トレーニングを施しました。


セールストレーニングを行う際に最初に行うことは、
セールスに対する認識を確認して、
マイナスのイメージを払拭し、
プラスのイメージを植え付けることです。

ハッキリ言ってここはマインドコントロール、
洗脳の領域です。

多くの方はセールスすることに、
マイナスのイメージを持っています。

これは至極当然のことで、
今までの人生経験で、
売り込みをかけられて嫌な経験をした方がほとんどなので、
どうしても、セールス=押し売りと言う構図が出来上がり、
売り込みはやりたくないと、なってしまします。

この間違ったマインドセットを解消しないと、
いつまでたっても売り上げは向上せず、
お客様に楽しさを提供することも出来ず、
お得な商品も、今一番おいしいものも提供できずに、
お客様を帰してしまうことになります。


おすすめの本質とは、楽しさの提供であり、
お店からお客様へのラブレターのようなものです。

大好きな方には、こんなこともあんなことも出来ますと、
お伝えしますよね。

そこには嫌われたらどうしようとか、
拒否されたらどうしようなどという考えはなく、
ただひたすらその大好きな方のことを想い、
美味しいものをおすすめすると思います。


そうなんです、おすすめの本質は、
もっとお客様に楽しんで頂きたいという気持ちの表れでなのです。


そうでなければ押しつけになってしまい、
お客様に楽しさよりも、
不快感を与えてしますことになってしまいます。

なので、おすすめは絶対に楽しい気持ちで行われなければなりません。


その後臨店した際に、
おすすめが不得手な店長はなにを感じているのか、
どういった考えがあるのかを引き出しました。

すると彼は驚くことを告げてくれました。

店長の自分がおすすめして上手く出来なかった場合、
アルバイトさんに馬鹿にされる、舐められる、
店長の威厳が崩れるので怖くて出来ないと、
告げてくれました。

そこで彼には、その考えはどこから来ているのか、
他の誰かがあなたに言った言葉なのか、
自らが創り出した創造なのかを問いただしたところ、
全て自らが創り出したことであり、
認識を変えることで、
そのイメージは消滅出来ることをお伝えしました。

そもそも、おすすめをしない店長には、
威厳も尊敬も集まらないこと、
チャレンジしないことの危険も告げ、
本当に尊敬されたいのであれば、
リーダーシップを発揮するように伝え、
納得してもらいました。


そこで、売り上げを上げたいのであれば、
誰に何を売れば最も好ましいのか、
具体的に売ることで月商がどう変化するのかを、
勉強会でレクチャーしました。


誰に売ると一番効果的なのか?
答えは、今、目の前で食事をしているお客様に売ることです。

まだ来ていないお客様を集客して新規開拓するよりも、
今、目の前で座って食事を楽しんでいるお客様におすすめすることが、
最も効率よく効果的な売上向上の方法です。

次に何を売れば良いのか?
それはドリンクです!
料理などの商品を販売しても良いのですが、
キッチンの人材を使わなければならない、
一般的に料理の原価はドリンクよりも高い、
料理を販売するとお客様の胃の容量を満たしてしまう、
売価がドリンクよりも高いので、敬遠されがちなど、
料理を販売するよりも、
ドリンクを販売する方がメリットは大きいのです。


具体的な数字を提示しながら説明すると理解が早いので、
勉強会では電卓を片手に参加してもらいました。


ここの客単価は、¥3,240です。
組単価は、¥8,750で組人数は2.7人です。

客数は月間3,000名ほどですから、
月商が¥9,700,000程度になります。


仮に、月商を10%伸ばそうと思うと、
¥970,000のアップで、一日にすると¥32,300程度です。

通常、月商を10%伸ばそうと店長に伝えると、
ほぼすべての店長が無理です!と、
即座に反応を返してきます。

考える間もなく、即座に無理ですと、反応してきます。
少しも考えることなく、反応するのが通常です。

数字を考えることもなく、
時間軸も具体的なテーブルの状況もイメージすることなく、
出来ないと言ってきます。


この日も同様な反応でした。


そこで、1日¥32,300を生ビールの単価で割ると、
何杯になるのかを計算してもらいました。

1日あたりたった67杯です。

生ビールをおすすめして、お客様が滞在している2時間の中で、
仮にテーブルあたり2杯弱の追加オーダーが入れば、
月商10%アップは現実になります。

店長さんたちには電卓を叩いてもらい、
実際に計算していくうちに、
夢のような月商10%アップは、
実はそんなに難しいことでは無いんじゃないかと、
新たな気付きを得て頂きました。


勿論、商品単価¥480の物よりも、
もっと高い商品を販売できれば、
販売しなければならない品数は減りますし、
出来れば原価の高い生ビールよりも、
ハイボールやサワー類の方が利益は向上することも、
お伝えしました。


月商も¥10,000,000の大台に乗ります。
これだけで対前月110%の成果です。


目の前のお客様に生ビール1杯おすすめするだけで、
110%の結果は可能になります。

正しい計算式とともに、
具体的にテーブルの状況を再現しながら、
店長の勉強会で説明したところ、
その夜から店長の考えが変わりました。

ディナーの営業で、積極的にドリンクをはじめ、
料理もおすすめするようになりました。

以前作ったセールススクリプトを活用し、
お客様が来店しテーブルに着いた時に商品解説し、
積極的にセールスしていくようなシステムも導入しました。

具体的な戦略は、対前月103%〜105%を3か月繰り返し、
3か月後に110%を達成する戦略としました。

これから結果はついてきますが、
過去の事例では、ほぼ全てのクライアントが、
成果を出しております。

伸び率に多少のバラつきはありますが、
ほぼ全ての店舗で結果は出ています。


成功率100%とまではいきませんが、
高い確率で売り上げは向上していきます。


しかも、ドリンクをおすすめするので、
交差原価率も下がり利益額が延びます。

各月のそれぞれの店舗あたりで延びる額はわずかですが、
全ての店舗で年間にすると相当な額となります。

月額¥970,000のアップで5店舗あると、
単月で¥4,850,000となります。

年間では、¥58,200,000のアップになりますが、
ドリンクの販売で伸ばした金額なので、
利益率は80%近くなりますので、
¥46,000,000ほどが理論上、
現金としてプールされる計算になります。


自己資金で、もう1店舗出店出来るほどの金額です。


同じ金額を利益から捻出しようと思うと、
10倍以上の売り上げが無いと達成できないことが、
効果的なおすすめをすることで、
大きな利益を獲得することが可能になります。


生ビール1杯と侮るなかれ。
対前年比110%もあながち遠い夢ではない結果です。




確実な価値と、豊かな成果のために
2018年10月15日(月) No.278 (サービス関連)

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