本当に会社経営はマラソンのよう!? その1


私は、これまで本当に沢山のご縁もあり、
28歳の若さで起業しました。

それから、30年弱、紆余曲折の連続で、
成功と転落を経験し、
本当にありがたいことに、今があります。

会社経営はたびたびマラソンに例えられます。
長く苦しいものだとか、
ゴールの無いレースだとか。


経営者の中でトライアスロンやマラソンに、
熱心に参加なさっている方がいらっしゃいます。
私の知り合いの経営者でも沢山おります。

過酷なレースを万全の準備で臨み、結果を出す。
この一連の作業が経営に通じるものが有ると、
参加なさっている方は、異口同音に仰います。

私はと言うと、今でもフットサルをやっております。

起業するきっかけも、
同じチームの先輩から仕事を依頼されたことでした。
そのことがきっかけとなり起業しました。


どうもスポーツには、そのような出会いも含まれているようで、
トライアスロンをやっている友人も、
トライアスロンを通じ、
多くの経緯者の方々に出会えるので、
やっているという方もおります。


マラソンの件ですが、ご存知の方も多いと思いますが、
ギリシャ時代の故事に習って起きた競技です。

この故事の登場人物である主人公は、
ゴールのアテナイの郊外に到着し、
「我勝てり」と、
告げて亡くなってしまいます。

目的を果たして死んでしまいます。

しかし、本当の会社の経営では死ぬわけにはいきません。

でも、私は過去に一度死にました。

28歳で起業した会社を、
46歳で倒産させてしまいました。
本当に多くの方にご迷惑をおかけしました。

49歳で再起業し、今日がありますが、
この経験で多くのことを学ぶことも出来ました。


特に、コンサルティングを行う際に、
役立っていることの一つに、
一瞬元気にふるまっているように見える経営者の本心が、
瞬時に読めるようになりました。


今では私もテレビに出て、
芸能人の方をバッサバッサと、
切りつけているようにも見えますが、
この経営者の心理を読み解く才能は、
あの番組で、いかんなく発揮されております。


いくら元気そうに振舞っていても、
心の奥底で不安にさいなまれている芸能人の方々を、
すぐに見抜けるようになりました。

死ぬかもしれないマラソンを走っている経営者の方も、
瞬時に見抜けるようになりました。


ですから、経営の本質的な問題も、
経営者の影の部分も理解できるようになり、
現在は、自分が倒産したからこそ身についた技術であり、
私と同様の経験をさせるわけにはいかないと、
心に強く思い、お手伝いをさせていただいております。


私は、痛みとともに学びました。
素晴らしいメンターの先生の、
サポートを頂いているにも関わらず、
先生の言うことを聴かずに、
倒産してしましました。

なので、私の経験は私で終わりにしたいと思い、
外食産業の発展と関係する方々の幸福を心底願って、
再起業し業務を行っています。


経営はマラソンのよう、
そう例えたくなる理由もわかります。

もし、ゴールが明確でなければ、
史実のように、死んでしまうかもしれません。

ゴールを明確に設定する。
頭では理解しておりますが、
このゴールの設定を上手になさっている経営者は、
少ないように感じます。


会社経営におけるゴールとは売上目標です。
達成したいプロジェクトの完成ですが、
そもそも、ゴールの設定方法をご存じない方が、
本当に多くいらっしゃいます。



ゴールの設定には、
目標と目的がセットになっていなければ、
スムーズな実現は難しくなります。

ましてや、従業員の方々に理解をして頂き、
共に参加し共闘するには、
目標と目的を理解していただく必要が有ります。

現在、私のコンサルティングでは、
早い段階で目標と目的を設定し直していただきます。

あるシートを活用し、自社の目標と目的を、
それに関連した経営者とスタッフご自身の、
目標と目的を再構築していただきます。

それと、経営に関係する幹部スタッフの方々にも、
同様の設定をしていただきます。

ここで、ゴールの設定方法をお伝えします。
この方法は、ピータードラッカー氏の、
ノウハウを学ぶ機会をいただき、
日本ではドラッカー理論の研究者としては、
第一人者の藤屋先生に師事し学ぶことが出来ました。

ご存知のようにドラッカー氏は現代経営学を確立させた、
マネジメントの神様のような方です。


藤屋先生は本を多数出版されているので、
読まれた方もいらっしゃると思います。

著書の中にもシートが出て来ますが、
私も活用させていただいております。
一部を飲食企業向けに加工させていただいております。

さて、ゴールの設定で最も大事なことは、
ミッションとビジョンの設定です。

ミッションとは会社のそして経営者の使命、
重要な任務のことです。

すなわち会社の存在意義、どのように社会に貢献し、
繁栄の恩恵を流すのかを明確にすることです。
一般的に会社理念と言える部分でもあります。


ミッションとは、到達すべき目標を設定し、
目標を実現化する具体的な行動があり、
そのことで社会的必要性を満たすことが、
ミッションを設定するうえで、必ず必要なことです。

ビジョンとは、会社の未来像であり、具体的な数値目標です。
すなわち、いつまでにどのような姿になるのか、
そのことによりどのような価値を提供するのかを、
明確にする必要が有ります。
一般的に会社の目的と位置付け出来る部分です。

何をいつまでに、どの規模まで成長させるのか、
いつまでに、何年以内に、
会社の規模を、店舗数を、活動エリアなど、
具体的な数値目標が明記されており、
何を手にし、どのような価値を得て、提供するのかが、
ビジョンを設定するうえで、必ず必要なことです。


このミッションとビジョンの違いを理解し、
明確な設定をなさっていない経営者もいらっしゃいます。


ここで、シンプルな事例をご紹介します。
なでしこジャパンがワールドカップで優勝した時の、
ミッションとビジョンです。


ミッションは、ワールドカップで優勝すること、
ビジョンは、東日本大震災で被害にあった方々に元気と勇気を届けるため。

決勝戦で戦ったアメリカ代表キャプテンのワンバック選手は、
対戦後に日本チームのミッションとビジョンを聞いて、
このミッションとビジョンを掲げて戦ったのならば、
優勝すると即座に思ったそうです。


なでしこジャパンは、戦うためのゴールを優勝に設定しました。
戦う目的、理由を東日本大震災の被害者の方々への、
強いメッセージに設定しました。

何故戦うのか、戦いの先に何を手にし、何を提供するのかが、
チームとして明確であり共有されておりました。

あなたの会社でも同様に、会社経営するうえでどこを目標にし、
何を成し遂げ、恩恵を従業員にその家族に、そして社会に流すのか。
いつまでに実現し、かなえるべき目的は、提供する価値は何か、
これを明確にする必要が有ります。


そのうえで、具体的な武器となる戦術と戦略を立て、
主戦場となるマーケットを設定し、
業種と業態を決めます。


ここで、非常に大事になることがあります。

会社の目標・目的と、スタッフ個人の目標・目的を、
関連させることです。

関連性が強ければ強いほどスタッフは戦力化されますし、
逆であれば従業員満足度は下がります。


現代の経営では従業員満足度の低い会社は繁栄しない、
もしくは継続出来ないようになっています。

ワークライフバランスを整えてる上でも会社の理念に、
従業員満足を向上させ、大きな価値を手にし、
また提供するのかを盛り込む必要が有ります。

目標は会社が提供する必要が有りますが、
目的は個人で設定する必要が有ります。

勿論会社の目的もありますが、
それは会社に関係するスタッフ全員が共有する目的であって、
個人的なものではありません。

会社の目的が個人の生活と結びつかないと、
ミッションとビジョンの実現力は低下します。


会社の目標と目的を実現させることで、
個人の目的を満たす必要があります。

個人的な目的は働く原動力になり、
やりがいとなります。

すなわち従業員満足度が向上し、
会社内での存在価値が高まり、
自尊感情が満たされ、
不安感が減少しチームが活性化されます。

スタッフ一人一人が人材から人財に変化し、
離職率も低下し、リクルートもスムーズになります。


具体的な目標と目的の設定方法と、
その目標・目的を個人の生活に関連付ける、
効果的な方法があります。

30分あれば完結出来るシンプルな方法です。

実はシンプルであればあるほど実現性は高まります。
複雑なものは敬遠されてしまいます。



会社のミッションとビジョンは、
すなわち、個人の夢の実現の手段であると、
強く認識できる方法です。



この効果的な方法の、
具体的なことは次回のブログでご紹介します。



確実な価値と、豊かな成果のために
2018年09月11日(火) No.272 (経営関連)

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